私は時折「閃輝暗点」になります。
プログラマーとして閃輝暗点はちょっと厄介です。
症状
Wikipediaの閃輝暗点という項目が詳しいのですが、視覚に障害が出ます。
全く見えなくなってしまうことはないのですが、とても見えにくく集中できなくなります。
最初の自覚症状は「老眼が進んだかな?文字が見えづらいなぁ」という感じがします。
文字が見えているのですが、なかなか認識できない状況になります。
続いてWikipediaにもあるように、チカチカしたようなものが見え始める、という感じです。
それがだんだん広がっていって視界を全体に広がっていきます。中央部分から始まるときもあれば、端の方から始まって中央部分に広がっていくこともあります。
最初に始まったところはそのうち見えるようになるのですが、文字が認識しづらく見えているのに読みにくい状態になります。
視覚障害がなくなると、強い片頭痛がやってきます。
原因と対策
芥川龍之介が「歯車」という作品の中で、この閃輝暗点に言及している箇所があります。
僕の視野のうちに妙なものを見つけ出した。妙なものを?――と云ふのは絶えずまはつてゐる半透明の歯車だつた。僕はかう云ふ経験を前にも何度か持ち合せてゐた。歯車は次第に数を殖ふやし、半ば僕の視野を塞ふさいでしまふ、が、それも長いことではない、暫らくの後には消え失うせる代りに今度は頭痛を感じはじめる
歯車-青空文庫
芥川龍之介も閃輝暗点に悩まされていたようです。その原因の一端を担っていたのが「ココア」ではないかと言われているようです。
ココアやチョコレートは片頭痛を発生させる要因になっているようです。詳しい機序は分かっていないようですが、片頭痛の人にチョコレートやカカオを食べるのを止めてもらったところ、片頭痛の頻度が優位に低下したそうです。
それで私も数年前からチョコレートを食べるのを止めてみたところ、閃輝暗点になる頻度がかなり低くなりました。
以前は1週間に1回以上なっていたのが、今は月に1度くらいになりました。
体調が悪くなって薬を飲む、ということは普通の対策です。これは「足す対策」です。
反対に「引く対策」もあります。今回のようにチョコレートやココアを食べない、という対策ですね。
現代人はとかく薬に頼りがちなので「引く対策」も活用したいですね。